リモートワークで伝えておくとよい7つの「状況」と上手な伝えかた

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リアルな空間を共有するオフィスワークと、バーチャルな情報でつながるリモートワークを比べたとき、初めて気づく課題が「お互いの情報量の少なさ」です。ツールは文字だけのメールからFace to faceの無料通話に進歩しても、ワーカーの意識が変わらなければそのままになってしまいます。

特に「女性特有」の事情については、誰でも一度は「どこまで言っておくべきなのか?」と迷った経験があるのではないでしょうか?リモートワークでは「情報」よりも「状況」の共有の方が大切です。ここではそんな「共有しておくべき状況」と「上手な伝え方のコツ」をまとめてみます。

リモートワークでは難しい「状況の共有」とは

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「オフィスワークにあって、リモートワークにないもの」それは、一緒に働くコワーカーとの「時間と空間の共有」です。リモートでは、限られた時・ディスプレイの中だけが、コワーカーとの情報共有源で、意識して発信されない事情は相互に知ることができません。

リアルで時間と空間を共有している時は、雰囲気、互いの表情、声色、しぐさなどから言葉以外の「非言語情報」を同時に受け止めることができます。目に着いた左手の指輪や、スマホの待受け画像でも家族関係を伺い知る場合もあるでしょう。

「クライアントの××、今月も入金が遅い。」
「担当の○○さんが、また、土壇場になって仕様変更を言ってきて…」
「課長、凸田さん、お子さんがインフルエンザだそうです!」

職場で耳にする同僚の話は、自分には無関係そうでいて、

「××社って、業績不振?」
「あー、○○さんってめんどくさそう。ストレスだなあ…」
「凸田さん、子ども二人だったっけ?てことはもう一人もうつるから、欠勤長引くぞー」

なんて予測ができます。チームで働いている相手なら、即座にフォローを考える必要が出てくるかもしれません。

リモートでは、これが極端に難しくなります。

在宅で家庭と仕事を両立させているリモートワークでは、むしろ個人の状況が仕事に与える影響が大きくなっています。プライバシーだから、と伏せておくことが必ずしも良いとは限りません。リモートではチーム内の状況の共有を積極的に進めておくことがスムーズな仕事のカギになります。

フリーランスのワーカーでも状況の共有は必須スキル

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フリーで働くクラウドソーシングでは、見積、納品、支払の全過程を「顔も声も、本名も知らないまま」での完了が当たり前に行われています。仕事にビジネスライクな関係を好む人には、「状況の共有なんてプライバシーがない!」と不快に思うかもしれません。

「状況の共有」とは、プライベート全てを公開することではありません。

極端な話、「ニックネーム・確実な連絡手段と報酬の授受」さえ明確なら、個人の事情は確かに仕事には無関係です。自分の能力に絶対の自信があって、「何が何でもクライアントとの約束は厳守してみせる!」というのであれば、実力次第で仕事は取れるかもしれません。

しかし、プライベートで主婦だったり、子育て中だったりするワーカーには、「家族」「子ども」の事情が常に仕事に影響します。

緊急事態で予定の作業を中断する可能性と、常に備えが必要なのは、オフィスでもリモートでも同じ。連絡にタイムラグが見込まれるリモートワークでは、影響を最小限におさえるため、早め、早めの状況の共有が望ましいといえます。フリーならば「背景」が見えないことが、信頼を損ねる原因になったときのダメージがなおさら大きくなります。

女性ワーカーには「女性特有の事情」もあります。リアルならば顔色だけで察してもらえても、リモートでは言葉でなければ伝わりません。言わなかったばかりにすれ違ってしまい、最悪、クライアントに迷惑はかかる、自分も大変な思いをする、といった誰も幸せにならない展開に陥る恐れもあります。

では、「共有しておくことが望ましい状況」はどんなものなのでしょう?また、どんな伝え方をすれば角が立たないのでしょうか?次項でまとめていきます。

どこまで話すべき?「共有しておくのが望ましい状況」

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「状況の共有」と言われても、仕事上の関係しかない相手に「どこまで話しておくべきか?」判断に悩む場面は多いのでは?ここでは代表的なものを挙げてみました。

家族と自分の病気

言いづらい事情のトップです。子どもの体調は急変しやすく、万一に備えて早目に伝えておく必要があります。定期的に通院中だと、院内等では連絡不能になる可能性も。チーム内には通院時間を明確に知らせておき、病院の建物から出たら即メールチェック!等、段取りを決めておくことで混乱を防げます。

妊娠・出産に関わるもの

妊娠中~出産直後はホルモンバランスが激変し、自分でも予測がつかないぼど不安定になる人が多いです。これらの時でも仕事を続けられるのはリモートワークの良さですが、あくまでも「ちゃんとできた」場合の話。恥ずかしいから、とナイショにしたばかりに流産した人や、ギリギリまで隠して、同僚、クライアントに大迷惑をかけた実話もあります。社会人としても望ましいことではありません。海外在住ワーカーでは、日本と異なる事情が挟まる場合もあり、特に注意が必要です。

学校行事、冠婚葬祭などの外出

外出で「連絡に対応できない状態」が半日以上予測できる場合のみ、あらかじめ伝えておくといいでしょう。外出理由を正確に言わずとも
・子どもの学校行事
・身内(知人)の不祝儀
・慶事

程度でも相手も安心しますし、お悔やみやお祝いの言葉など常識的な反応ができ、お互いに不愉快にならずに済みます。

家庭事情

話すのに勇気が必要なプライベート事情、
・ひとり親家庭
・国際結婚
・同居家族の障害
・介護
・不登校 等

説明で嫌な経験があると辛いですね。詳細はぼかしておき、日々の生活サイクルや「ちょっとした事情で、急な外出してる時がある」とか、予測できる状況を伝えておきましょう。リアルでも支援が必要になりやすいケースでは、相手の理解度を探りつつ、こまめな状況の共有が良い結果につながります。

女性特有の健康事情

異性には言いづらい話題です。
・PMS
・プレ更年期
・生理痛
・女性特有疾患
・不妊治療

など、仕事に影響する可能性アリ。雇用中の人は、生理休暇が取れるか確認を。フリーの人では馴染みのクライアントから急な依頼が入ってきたりするので要注意です。ペースを落としても仕事できる程度であれば、「ちょっと体調が良くない」でOK。文字の方が抵抗感なく伝えやすいようです。

災害に罹災した

自宅、実家、親類縁者の災害支援が必要な状況や、自然災害以外の「もらい火事で自宅に被害」なんてことも。罹災のストレスで「その話題が辛い」時は「災害で不幸があって、気持ちの整理がついていなくてごめんなさい」でOK.仕事が手に着かない状況であることだけでも伝わっていればよいのです。案外、相手からの親身な言葉が立ち直りのきっかけになることもあります。

身内の死去

特に近しい間柄である両親、きょうだい、配偶者、子供の突然の不幸は衝撃が大きく、何も手に着かない状況になりやすいようです。とりあえず一報だけを入れておき、次の連絡をするタイミングを決めておきましょう。いつ起こるか予測できないので、普段からこんな場合の取り決めをしておければ更に安心です。

リモートの距離感は「一人だけど”独り”じゃない」

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リモートワークでは、実作業を一人で行うことが多いことが孤立感を生みやすく、フリーで働くリモートワーカーは特にその傾向が強いようです。作業場所をCaféやコワーキングスペース、シェアオフィスにしている理由が、「孤独感を感じたくない」という人もよく見かけます。

リモートワークでは「1人」で仕事を進めていても「独り」ではない、という距離感を育てることが、仕事をスムーズに進めていくポイントになります。特にチームで働く時は、「今、こんなことでちょっと困ってて…。」というつぶやきが、その時余裕のある人の反応と、フォロー準備の時間を作るきっかけになります。

「ディスプレイの向こう側には、常に仲間がいてくれる!」という安心感は孤独感を和らげる効果もあります。

反対に「独りだから」と自己中心に行動すると、ネット上ばかりかリアルや家族とも心が離れてしまうリスクも高くなるでしょう。

普段からこまめにコミュニケーションを取ることで、程よい距離感と信頼関係が築けていれば、柔軟にサポートしあえる良い効果が生まれ、より良い働き方が実現します。

 

この記事の著者:Ruaha 裕子(Yuko Ruaha)

設計業、測量補助などを経て米国人の夫と結婚後、山梨県へ移り住む。子どもの発達障害をきっかけに携帯小説の執筆を始めたことがきっかけとなって、Webライティングの道へ。通年、夫の個人事業に携わりながら、農繁期は地域貢献のための援農に従事しながら、主にクラウドソーシングでライティングを行っている。地方都市とリモートワーク、障がい者就労とリモートワーク、農業とリモートワークなどの未来を夢見る「田舎のトリプルワーカー」。


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by caster-biz