キャスターの人々

コンサル出身の僕が事業会社に転職してぶつかった5つの壁(岩谷さん)

Iwaya Eric@東京都民

 

はじめまして。プロダクトマネージャーのEricです。
外資コンサルに新卒で入社して、その後シンガポールで起業して、日本の事業会社で金融事業立ち上げて、今に至ります。

今日はキャスターのこと、というより、僕がコンサルと事業会社の両方を経験してきて感じたことをお伝えしていきたいと思います。

コンサルってすごいよマジで

コンサルタントって、短いと3か月とか本当に短期間で名だたる大企業の事業戦略を立てて、
それを曲がりなりにも現場が実行できる状態に落として、ということをやっていて、
実際、僕がいた会社がコンサルさせて頂いていた事業が「前年度からV字回復で過去最高益!」
とかあったので、本当にすごい職業だな、と思います。

周囲に比べると給与水準は高いほうですし、ファッション誌とかでも
「今日の合コン相手は外資系コンサル~!」なんつって持ち上げられてるシーンをよく見かけますし、
プロジェクト佳境のときの深夜残業、連夜の徹夜以外不自由ない職業です。

そんな不自由なさそうなコンサルが転職する理由としてあるのが、事業サイドに行きたい、
自分の責任のもと、決断して利益を生みたい、というものだと思っています。

僕、コンサル辞めて事業会社行って良かったよ

僕もそんな考えのもと、一度起業を挟んで事業会社に転職したのですが、結論として事業会社に行って良かったと思ってます(起業時代はまた別の機会に話せればと思いますが、インド人・中国人、その他もろもろ何言ってるかわからねえ…1円稼ぐのしんどすぎ…みたいな状況で、死なない強さを得たという感じでした。)

「他責にしない」という事業責任者として肝に銘じる考え、期日は守る・間に合わないなら報告する的な常識、実生活にも役立つ法務、労務、経理財務に関する知識、これらすべて事業をやったからこそ得られたものです。

そして何より、自分の事業で世の中に新たな価値を生みだした、世の中がよりよくなったと思えるのは、事業ならではだと思います。

事業会社でぶち当たった壁、壁、壁、、、

この記事のテーマなのですが、コンサルから事業会社(特にベンチャー)に行って、僕はガチで挫折が多かったですし、今も改善が必要なところは多くあります。周りでも苦労している人を見かけます。

どんな壁にぶつかるのか、これを書いている時点で思い出せる限りで5つあるので、それを書きます。

1.いい事業・施策が思いつかない

事業ってすごい色々な角度で見て、自分が持ついろいろな引き出しを開けて、組み合わせて、ようやく筋がいい施策だったりが見つけられるもの。フレームワーク、なにそれおいしいの?状態です。

コンサル志望の学生が嫌う、泥臭く地を這って顧客を理解してきた営業出身者のほうがよほど事業企画、開発ができるのです。

なぜなら、事業とはすなわち顧客理解に他ならないからです。世の中の理解ではなく、顧客理解がキーだと僕は思っています。
1週間かけて現場のヒアリングした経験?そんなもんで理解できるなんて考えは甘い。
顧客理解は、顧客観察であって、ヒアリングではない。ヒアリングしても見える本質には限りがあると。

また、良質なインプットを得るソースが無いことも一因です。インプットって本とかネットで得られるものは公知はもちろん、一面だけ切り取ってるからストーリーとか背景まで見えない。
なので、事業を前に進めるアイデアを考え付くインプットにはなりづらいのです。良質なインプットは、人脈とイコールだと思います。いろいろな業界の人から得る、事業のストーリーこそが、アナロジーとして自分の事業に転用できる良いインプットなので、これまで平日は終電が基本、帰ってからも仕事、みたいな生活をして、大学時代の友人からの誘いを断っているうちに誘われなくなり、外界とのつながりが無くなったコンサルはこういったインプットを得る場が無いので、事業・施策のアイデアが必然的に思いつかないわけです。

2.うまく資料にまとめても評価されない

コンサルって一部、紙書き(パワポ命!)できてナンボみたいなところがあります。なので、事業会社でも綺麗にまとめようとします。しかし、事業は生ものですから、正直先のことなんてわかんないわけです。見えて半年ぐらい?がいいところかなと。もちろんざっくりとした計画を立てるのは必要ですけど、「ざっくり」なので、めちゃめちゃリサーチして予測したって何にもならんし、それやる暇あったらLPのABテストでもやって、実際の反応見た方がよっぽど有意義。施策にかかる費用と効果の詳細な分析もいらない。むしろ費用かけなくていい施策やってPLインパクトを押さえつつ事業進めるのが事業責任者の役割だと僕は思っています。

3.改善策が現場で実行されない

コンサルで優秀な人って、それなりに確からしい答えがすぐに見つけられちゃうんですよね。よく「最短距離を走る」なんて言いますけど、周囲を無視してでも走ろうとするんですよ。特に現場は後回しにする。場合によっては無視。

社長とか役員ルート、トップダウンで決めようとする。まあコンサル自体そういうケースが多いですからね。でも事業会社で事業進めるには現場が動かないことには意味がないですから。

気分悪いっすもん。何か来たゾ~、みたいに思われている中で、コンサルのフレームワークじゃ、業務フローじゃ「ドヤァ!」とか言われても、「は、、、はあ」みたいな。

そもそも業務フローとか見たことない人にとっては難解極まりない。長々と文字で書かれたほうがまだいい。だってそっちの方が慣れてるから。

4.実行されないから自分でやりきろうとしてオペレーション地獄に陥る

周囲に理解してもらえないので、自分で全部やりにいく。最初は全部できるのですが、ビジネスが大きくなるにしたがって、顧客からのクレーム対応だったり、システムのバグだったり、予定外のタスクが発生して、運用が回らなくなる。結果、あれだけコンサル時代に嫌だった深夜残業・休日出勤での必死のパッチになってしまうわけです。

ここまできても自分に酔ってる状態の人は末期ですが、ようやくこのあたりで気づきます。事業会社では別のふるまい方にしないとだめなのだと・・・。

5.冷たい人、怖い人だと思われて人が寄り付かない

ですが時すでに遅し。あの人はちゃんと説明してくれないし、私たちのことを駒だとしか思ってないから最低限はやるけど、積極的に協力したくない。って思われちゃってる。

そんなもんだから愛されないし、何かとってもマズイことに現場が気づいたとしても、あがってこない。

特にバックオフィスから見放されたらTHE END。管理部門は仕事して当たり前「コストセンターだろ!」ぐらいに思っていたのですが、事業やるうえで縁の下の力持ち、面倒で煩雑なところを一手に引き受けてくれている立場なんですよね。そういう方々に対して、期日通りに請求書や領収書を提出しない、採用イベントへの協力をしないとか、マジでありえない。やばい、売掛金回収できない、、ってなったときとか、どうしても人が必要なときにサポートしてもらえない状態になります。

壁はどうすれば超えられるのか?

長々と5つほど上げましたが、これらって何をすれば解決するか、というと僕の中での結論としては「非合理を受け入れる」ことなのです。

非合理とは何でしょう?ことわざで言うと「急がば回れ」ですし、もっとかみ砕くと「関係者全員が理解できるまでわかりやすい言葉にして伝える」ということです(最悪、そのとき理解を得られなくてもいいのです、認識をしてもらえれば)。

綺麗ごとのようですが、自分ひとりにやれる範囲は本当に限られているわけです。
巷じゃ、AIだとか人工知能だとか言われてますが、少なくとも我々が生きている間は人が仕事に関わらなくなるなんてことない。
だから、多種多様な他者理解と、理解した上での各々に対してのコミュニケーションを変えないと、いくらいい戦略を考えたとしても、それは理解されないし、実行されないのです。

事業会社なんて非合理の連続です。

小さいのだと、なんでわざわざ「!」とか顔文字を文末につけなきゃならんのだとか。他にも、なんでこの言い方でわかんないの?とか、それ重要だってずっと言ってんじゃん!とか。

でも、相手に伝わってなきゃ意味ないんですよね。

事業会社において大事なのは、多種多様な同僚の理解、そして顧客の理解、です。
その理解のもとに、相手に合わせたコミュニケーションをとことん考え抜き、やり続けること。
競合とか、業界とかぶっちゃけ次の次のまたその次ぐらい。

あとは、まったく関係ない業界でもいいので他社の理解。昔の友人と連絡を再開から初めて、社外の人脈を作る。毎日飲みに行くぐらいでいいと思います。
俺の事業を早く伸ばすんだー!と息巻いても、上述の通りでコンサルあがりはそうそう簡単に事業をドライブさせられるようになりません。
これもコンサル脳からするととっても非合理なんですよね。飲みに行ってる暇があったら仕事するわ!みたいな。

コンサルにとって合理を追及するのは簡単です。だからこそ、非合理を認識して、意識的に合理を捨てる。そして、非合理を受け入れて、うまく適応していくこと。

それがコンサル出身者が事業会社で輝くための一歩であり、継続して意識し続けることだと思います。

で、非合理に対してスムーズに適応するためにどういう環境がいいか?

については、過去勤務していた事業会社で部下が退職しまくった果てに気づいた話とともに以下記事で書きました!

http://cast-er.com/remo/?p=6538

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