『ブログ飯』の著者・染谷昌利氏が語る! リモートワーカーが成功する秘訣とは

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12年間の会社員生活を経て、独立した染谷昌利さん。元々は趣味だったブログ運営に専念したところ、とあるメディアのアクセス数が爆発的に伸び、一躍有名人に。その後、書籍の執筆、企業や地方自治体のアドバイザー、イベント運営等、幅広く活躍されています。フリーランスのリモートワーカーとして数々の実績を残している染谷さんに、これまでのストーリーや成功の秘訣を語っていただきました。

染谷 昌利(Masatoshi Someya)
1975年生まれ、埼玉県出身。株式会社MASH 代表取締役。12年間の会社員生活を経て、インターネット集客、ブログメディア収益化の専門家として独立。行政機関のアドバイザー、企業のウェブサイトのコンテンツ作成パートナー、パーソナルブランディングやネットショップなどのコンサルティング業務も行う。

 

勤務していた会社が業績不振となり、本格的にブログ運営をスタート

―染谷さんが、リモートワークを選択したストーリーを聞かせてください。

染谷さん(以下敬称略):元々12年間、企業に勤めて営業と人事に携わっていました。ですが、3社目の不動産会社がリーマンショックにより業績が悪化してしまって……。1年間分の前払い退職金がもらえるという条件付きで希望退職し、フリーランスのリモートワーカーになりました。

実は、会社員時代から趣味を活かしてドライブ日記やレシピ集など、いくつかブログを運営していて、アフィリエイトやGoogle AdSenseを使ってWEBから収益があがり始めていたんです。だから、「1年間がんばれば何とかなるかな」とわりと軽い気持ちで独立しました。もし1年後にダメだったら、また別の道を探せばいいやと。

―文章を書くこと自体は、お好きだったんですか?

染谷:趣味でやっていたときは好きでしたね。本業として書くようになってからは、やらざるを得ないという感じになりましたが……(笑)。

―本業として始めたブログが、どんな内容だったのか気になります!

染谷:退職してすぐに、家族でハワイ旅行に行ったんです。そのときパワースポット巡りをしたことをキッカケに、ハワイのパワースポットをまとめたブログを立ち上げました。あとは、人事の経験を活かして就職や転職系など。

なかでも一番ヒットしたのは、「XPERIA非公式マニュアル」です。僕自身がXPERIAというスマートフォンの使い方がわからず、調べたことをまとめただけなんですが、一気にアクセス数が伸びて、そこから収益も大幅にUPしました。それが足掛かりとなって、講演活動や書籍執筆、コンサルなどの案件を依頼されるようになり、今に至ります。

 

「健康」「情報共有」「連絡」、染谷流リモートワーカーの心得

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―普段のお仕事のタイムスケジュールを教えていただけますか?

染谷:現状の仕事は約7割がリモートワーク、残りの3割が講演や取引先との打ち合わせといった感じです。僕は朝方の生活スタイルなので、朝、子供を起こして幼稚園に送ったあと、7:30頃から自宅で作業を開始して、19時ぐらいまで延々と仕事をしています。

―リモートワークの一番のメリットは、どんなことでしょうか?

染谷:やっぱり「自由度」でしょうね。働く場所と時間を自分の好きなように決められる。これは大きいと思います。子育て中の方にも最適ですし。あと、人によっては報酬や仕事内容も自分で選択できますよね。

―では、リモートワークの欠点があればお聞きしたいです。

染谷:意思が弱い人は辛いんじゃないかと思います。今ちょうど読んでいる『モチベーション3.0』という本に書かれているんですが、モチベーションには、1.0、2.0、3.0と3段階が存在するそうです。1.0は「生き残るための生理的な動因」、2.0は「成果や報酬といった外発的な動機」、そして、3.0は「創造したい、世界を良くしたいといった内発的な動機」。

これに基づくと、リモートワークのなかでも本を書く、ブログを書くというようなクリエイティブな仕事をする場合、自律性が強くなればなるほど、モチベーションはUPすることになります。おもしろさを求められると、俄然、仕事が楽しくなるんですね。そういったモチベーション3.0を保てなくなると、リモートワークのおもしろさは欠けてしまうのかなと思います。

―染谷さんが、普段お仕事をされているなかで気を付けていることは何でしょうか?

染谷:まずは、健康、連絡、情報共有です。1人で仕事をしていると、自分が倒れたらすべて止まってしまいますから、健康を維持するのは必須。滞りそうな案件があれば前もって相談しておくなど、連絡も密に取らないといけないですよね。そして、誰かに仕事をお願いするときは、「何のためにやるのか」、「今、どんな状況になっているのか」といった情報共有が欠かせません。リモートワークで頻繁に会えなくても、「距離が遠くないこと」を感じてもらいたいので。

あとは、相手が年上でも年下でもフラットに付き合うこと。年下だからって敬語を使わないなんてこともないし、おもしろいアイディアを提案してくれれば、どんどん採用します。ただ、基本的に仕事を依頼する場合は、信頼できる相手を見つけてお任せするようにしています。そうすれば密なコミュニケーションを取らなくても安心できるので、一番楽なんです。

―どれも参考になります。連絡する際のツールは何を使われているんでしょう?

染谷:自分から発信する際は、極力Facebookのグループで一本化しています。テキストだけじゃ伝わりづらいときは、Skypeや電話を使うことも。執筆や講演など依頼を受ける側の仕事では、メールのやり取りがほとんどです。

―リモートワークに向いているのは、どんな人だと思われますか?

染谷:以下の2タイプに当てはまる人ではないでしょうか。

①達成したい目的に向かって淡々と仕事を進められる人
②自己裁量権がある仕事を好む人

僕もまさにそうで、明確な将来像があって今やるべきことを理解できているから淡々と作業ができるし、自己裁量権がある仕事だからモチベーションも保てているんです。

ライフスタイル的に固定時間を取りづらい人にもオススメしたいですが、気持ちの波があると難しいかもしれませんね。仕事にムラがあると依頼する側としても安心してお願いできないし、きっと収入も安定しないだろうし。でも極論、やってみないと向いているかどうかはわからないので、一度チャレンジしてみたらどうかと思います。

 

ブログで収益を上げるには「役に立つ」「炎上」のどちらか

―染谷さんといえば「ブログの専門家」ということで、ブログで収益を上げるためのノウハウをお聞きしたいです。

染谷:PVを伸ばすには2パターンの方法があって、「役に立つ情報を掲載する」もしくは「炎上させる」のどちらかです。旅行記は前者の典型的な例で、情報を欲している人たちに対して適切な情報を発信すればアクセスは伸びます。その際、検索エンジンに引っかかるように「あれ」「それ」ではなく、対象になる物事の正式名称や略称をきちんと書くことも重要です。

記事を書くときは「5W3H1R」を意識するといいですね。この内容が漏れなく書かれていると、読み手は満足してくれます。
■5W
When(いつ)/Where(どこで)/Who(誰が)/What(何を)/Why(なぜ)
■3H
How(どのように)/How Many(いくつ)/How Much(いくら)
■1R
Result(結果)

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―確かに炎上させてPVを稼いでいる人もいますが、その方法ってどうなんでしょう?

染谷:炎上もひとつの手段で、広く拡散することで賛否両論をもたらして問題提起になる場合は、アリかもしれません。炎上のさせ方にはコツがあって、なんとなくみんなが思っているけど、なかなか言えないことを大声で言えばいいんです。反感を買うことを承知のうえで、敢えてやるならいいんじゃないですか。一部の狂信的なファンを増やして生計を立てている人もいますしね。

共感を呼んでジワジワと広めていくか、強く言い切って反感を買うか、どちらを好むかの考え方の違いです。僕は企業や行政ともお付き合いしているので、安心して仕事を任せてもらうためにも前者のやり方をとっています。

―なるほど。ブログのジャンルでオススメはありますか?

染谷:ブログは報酬額よりも「好き」という気持ちをモチベーションにしたほうがいいと思うので、興味があるジャンルを選ぶことをオススメします。儲かりそうだからという理由だけでジャンルを選ぶのは、やめたほうがいいんじゃないかなと。

―ブログや書籍の執筆など、クリエイティブな仕事における一番のやりがいは何でしょうか?

染谷:自分の理念や理想を伝えたときに、周囲が共感してくれることですね。いい反応が返ってくると、「相手に響いたんだな」と手応えを感じて嬉しくなります。やっぱり、表現者・発信者の喜びってそこが一番じゃないでしょうか。

自分が書いた記事も常にエゴサーチして、いい反応にはリツイートしています。悪い反応はスルーしますが(笑)。理路整然とした批評なら素直に受け入れるしかないですけど、好き嫌いだけで悪く言うのは自分と合わないだけなので。

 

リモートでイベントプロデュースも! 発信力の可能性を伝えたい

―現在はお仕事の幅がかなり広がっているようですね。具体的な活動内容を教えてください。

染谷:現在は書籍の執筆や講演活動をはじめ、イベント運営を任せてもらえるようになりました。ちょうど今、取り組んでいるのが、「全国ふるさと甲子園」という地方活性化を目的としたイベントです。全国の小さな市町村には、いいものがたくさん眠っていて、生産者の熱量も高いのに、情報の出し方がわからない場合が多いんです。それらをまとめてお披露目して、その土地に行きたくなる、住みたくなるようなキッカケを作ろうというのが趣旨になっています。

中央省庁と民間企業のバックアップ、そして学生ボランティアの参加と、産官学が一緒になって行う大規模なイベントです。もちろんイベントの当日や一部の打ち合わせは現地での稼働が必要になりますが、その他の準備はリモートでも十分対応できています。

―元々はブロガーとして活動していた染谷さんが、イベント運営に携わるようになった経緯が気になります。

染谷:活動範囲が広がった一番の要因は、「フットワークの軽さ」だと思います。自分では「カテゴリーまたぎ」と言っているんですが、枠にとらわれずどこにでも行き、誰とでも会うことを大切にしています。

たとえば、僕は書籍を発売した際、1人で何十店舗も書店回りをするんですが、そこから書店や出版社とのつながりが生まれました。「本が書ける人を紹介してほしい」と言われれば紹介しますし、アフィリエイトの関係者や広告主とも、積極的に会います。そうやってどんどん人脈を広げていくことで、結果的にイベントプロデュースを依頼されるまでになったんです。

―とくにフリーランスは「つながり」から仕事が生まれますよね。最後に、今後の展望を聞かせてください。

染谷:先ほどの「全国ふるさと甲子園」のイベントもそうですが、誰にも気づかれていない、または自分たちでも気づいていない宝は、まだまだ眠っています。そういった伝え方がわからない地域や企業のアドバイザーとなって、発信の可能性を伝えていきたいですね。

多くの人が発信の能力を身に付ければ、いいものがどんどん世の中に広まっていくでしょう。その船頭ができたらおもしろいなと思っています。

―一ブロガーから、作家、講演活動、イベントプロデュースと、ご自身の可能性を思う存分広げている染谷さん。リモートワーカーとしての心得など、とくに初心者の方には参考になったのではないでしょうか。

「枠を広げることを恐れず、もっともっとリモートワークや発信の可能性を追い求めたい」そんな希望をいただくことができたインタビューでした。

 

この記事の著者:高良 空桜(Ao Kora)

2014年デビューのフリーライター。女性がより自由に、より豊かに生きるためのメッセージを発信すること、日本と海外をつなぐ世界の架け橋になることを使命とし、日々執筆に励む。トキメキがなによりのエナジー。


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by caster-biz