11人~100人

AIと人の役割を分けて、本質に集中する。少数精鋭NPOの外部活用による採用広報のアップデート

認定NPO法人Teach For Japan 広報・採用マネージャー
金澤様

AIと人の役割を分けて、本質に集中する。少数精鋭NPOの外部活用による採用広報のアップデート

認定NPO法人Teach For Japan 広報・採用マネージャー
金澤様
認定NPO法人Teach For Japan

認定NPO法人Teach For Japan(以下、TFJ)は、「すべての子どもが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現」をビジョンに掲げ、多様な人材を教師として学校現場に送り出す「フェローシップ・プログラム」を運営しています。
同プログラムは、普通教員免許の有無を問わず、20代から70代まで幅広いキャリアを持つ人材が応募。赴任前に3〜12ヶ月の研修を実施した後、全国の自治体と連携し、2年間「教室」に教師として送り出します。2013年の第1期生赴任から現在まで、14期にわたってプログラムを継続し、日本の公教育が抱える課題に向き合い続けています(TFJ Impact Report 2025)。
今回は、広報・採用マネージャーの金澤さんに、CASTER BIZ assistant導入の背景から具体的な活用方法、そして人にしかできない仕事への向き合い方まで、詳しくお話を伺いました。

「やりたいことは、まだまだある」。常勤12名で広がり続けるNPOの現在地

──TFJの組織規模について教えてください。

常勤職員は現在12名という限られた人数です。 ただ、活動の規模は着実に広がっていて、累計フェロー数は400名近く、直接関わった子どもたちは累計63,012名、連携する自治体も全国34都道府県・156市区町村にまで拡大しています。業務はファンドレイジング、プログラム研修、採用、広報、自治体連携、バックオフィスと多岐にわたり、複数の役割を兼任することもあります。

導入のきっかけは、バックオフィス体制の見直しと採用広報の手詰まり

──CASTER BIZ assistantを導入した経緯を教えてください。

導入したのは約1年前です。直接のきっかけは、バックオフィスを一手に担っていたスタッフの退職でした。経理・労務・総務を兼任でこなしていた方が抜けることになって、特に経理のダブルチェック体制をどう補うかが課題になっていました。最初はその穴を埋めることを主な目的にCASTER BIZ assistantに依頼を始めたんです。
その後、後任スタッフが業務をキャッチアップしてくれるようになるにつれて、CASTER BIZ assistantへの依頼の重心が採用広報のコンテンツ制作の方にシフトしていきました。もともと課題意識はあったんですが、問い合わせ対応や選考プロセスの管理に追われて、コンテンツ制作がどうしても後回しになってしまっていたので。本来、職員がいちばん集中すべきは、プログラムの価値を直接伝えること。説明会でリアルに語ること、候補生と深く向き合うこと。限られた人数でそこに集中しようとすると、優先順位のつけ方を変えるしかない。それなら、切り出せる業務は外に出すべきだと考えました。

──現在、どのような業務を依頼していますか?

主にSEO記事の作成とポッドキャストの音声編集をお願いしています。SEO記事は、キーワード選定と最終校正・公開作業だけ私たちが担って、構成作成から記事執筆、画像挿入、チェックまでをCASTER BIZ assistantに依頼しています。
ポッドキャストは、代表との収録音源にオープニングとエンディングのBGMをつけて、収録中も薄くBGMを流し、「えっと」「あの」「まあ」といったつなぎ言葉を調整して納品してもらう作業を毎週依頼しています。音声データの文字起こしはAIでもできますが、編集はまだ人の手が必要で。ここをCASTER BIZ assistantにお願いできているから、週1本のペースで続けられています。

変えること前提で始める。アウトソーシング成功のコツ

──業務を外部に切り出す際に、工夫したことはありますか?

最初から完璧なマニュアルを渡そうとしなくてよかった、というのが正直なところです。一度作り込んだマニュアルをその後修正するのって、意外と難しいんですよね。なので、一旦動かしてみて、フィードバックをもらいながら変えていくスタンスで臨みました。CASTER BIZ assistantのフロント(ディレクター)の方も、気になる点は率直にフィードバックしてくれて。「ここはこうした方がもっと良くなるかもしれません」という提案をもらいながら、一緒に改善していけたのが、うまくいった理由だと思っています。

──反対に、外部に依頼しない業務はありますか?

応募検討者からの問い合わせ対応や個別面談など、その瞬間に双方向のやりとりが必要な仕事は、職員が担うべきだと思っています。私たちのプログラムへの問い合わせ内容は多様で、人ベースで丁寧に詰めていく必要があるので。説明会やイベントも同じで、フェロー(プログラム経験者) として実体験を語れる職員が直接関わることに意味があります。外部に出せる業務とそうでない業務の境界線は、「リアルタイムの双方向性があるかどうか」。その瞬間に双方向のやりとりが必要かどうかが、一つの判断基準になっています。

──どのような組織にCASTER BIZ assistantをお勧めしたいですか?

業務がどんどん変わっていく組織に向いていると思います。私たちも、アイデアが生まれたらまずやってみようというマインドが強くて、日々の業務も変化し続けています。そういう「変えていく業務がある組織」の方が、むしろお願いできる部分や協働できる部分が多いんじゃないかと感じています。
定型的な業務だけをお願いしたいというニーズは、AIや自動化ツールで代替できるものがどんどん増えてきています。一方で、状況に応じて柔軟に調整しながら進めていく業務は、まだ人の手が必要で、そこにCASTER BIZ assistantの意義があると思っています。新しい事業をどんどん立ち上げながらも、既存の業務もより良くしながら継続していきたい。そういうスタンスの組織と、一緒にやっていけるんじゃないかと思いますね。

「やれることが増えた」。これからのTFJとCASTER BIZ assistantの関係

──CASTER BIZ assistant導入後、どのような変化を感じていますか?

「時間が生まれた」というより、「これまでできなかったことができるようになった」という感覚が大きいですね。ポッドキャストは週1本の継続発信が実現しましたし、SEO記事も本数が増えました。どちらも、やりたいと思っていたけれど手が届かなかった施策でした。常に新しいことがどんどん走っていくので、空いた時間にはすぐ次のことが入ってくる。だから「時間が生まれた」という感覚はないんですが、やれることの幅は確実に広がっています。

──最後に、今後の展望を聞かせてください。

組織の規模が急に大きくなる想定はしていません。でも、CASTER BIZ assistantのような外部リソースと、400名近くいるTeach For Japanコミュニティともビジョン実現のために協働・連携しながら、やれることの幅と深さを広げていきたいと思っています。テクノロジーがどれだけ進化しても、子どもたちの前に立つのは人間の教師です。その教師と出会い、共に学び、現場へ送り出し伴走すること。そこに職員の時間とエネルギーを注ぎ込んでいきたい。そのために、CASTER BIZ assistantとこれからも一緒に取り組んでいきたいと思っています。