アウトソースすることで付加価値を上げる── CASTER BIZ assistantとともに取り組む社内改革
川村 尚弘様
「地球を、楽しもう。」をスローガンに掲げ、登山・スキー・アウトドア用品専門店を全国に32店舗展開する、株式会社ICI石井スポーツ。2018年10月1日にはストアブランド名・ロゴを刷新し、「Mt.石井スポーツ(マウントイシイスポーツ)」としてリブランディングしたばかり。マウンテンスポーツの盛り上がりを牽引しながら、今、拡大と成長を続けている企業です。
今回は、執行役員であり経営企画室室長 兼 オムニ事業部である川村 尚弘様にお話を伺いました。
会社が迎えた変革期
まずは、CASTER BIZ assistant導入の背景から教えてください。
これは私が入社した背景にも関わってくる話なのですが、ICI石井スポーツは今、大きく変化しようとする時期にあります。昭和39年創業という長い歴史を持ち、アウトドア業界の追い風を受けながら、年々業績を伸ばしているのですが、実はIT化やマーケティングという分野は縁遠いところにあったんですね。そこに私が席を置く経営企画室を設け、これまで経験と勘に頼る面が多かったところを数字の力で定量化し、分析し、いかに自社の強みを拡大していくかというところに注力しています。
また、つい先日WEBサイトをリニューアルし、ロゴと共にストアブランド名も刷新するなど、専門性を高めるリブランディングも進めています。
この会社の動きにともなって、当然ながら、社内の体制も大きく変化しています。約1年半でコーポレート部門に携わる人員は30名から50名程にまで増員し、IT部門、人材開発部門・店舗開発部門・オムニ部門を新たに設置しました。
経営企画室はこのような部門と新たな企画に取り組む部署なのですが、ここまで業務が多岐にわたると私自身もなかなか手が回らないのが正直なところ。かと言って、私のサポート要員としてヘッドカウントを増やすのは本意ではありません。そこでCASTER BIZ assistantにサポートの依頼をしたというのが、導入の背景です。
仕事の定義とマインドセットを変える
具体的にはどのような業務でサポートさせていただいていますか?
一番の悩みであった私のToDo管理からはじまり、毎月2回開催される会議の案内文の下書きや電話会議の設定、会議で使用するデータの下準備、各店舗で実施したアンケートの集計作業、スポットでのリサーチ作業など、多岐にわたってお願いしています。
私だけでなく、他のメンバーにもどんどん関わってもらいながら進めていますね。
会社としての方向性や組織が変化し、その上CASTER BIZ assistantの導入ともなると、既存の社員さんにとっては大きな変化ですよね。
そうだと思います。でも、これまでとは違う仕事への向き合い方が必要だと思っているので、CASTER BIZ assistantとの仕事を通して、仕事という概念の再定義をしています。
というのも、CASTER BIZ assistantに仕事を依頼するというだけで、これまでとは仕事の在り方がガラッと変わって来るんですよね。これまでは作業自体に時間を要していたものが、何をどう依頼するのかという設計にのみ時間を費やすようになり、そこから生みだされた時間で本来の業務に取り組めるようになります。
今、とにかく自部門で発信し続けているのは、「誰でもできる作業は、仕事ではない」ということ。これまではしっかりとした組織体制も整っていなかったので、商品部の社員がマーケティングを片手間でやったり、できる人ができることを幅広くやったりと、良い組織体制とは言えませんでした。それでは、いい成果をだすことは難しい。
ですから今、ひとりひとりが本来の業務や得意な分野に力を注げるよう、組織体制を整えているところです。
アウトソーシングしながら付加価値を上げていく
キャスタービスを使いながらマインドセットと組織体制を整えているのですね。
はい。そもそもの話にはなるのですが、全員が得意な分野にだけ注力できていれば、付加価値が向上するので、給与は上がるはずなんですね。それなのに、得意な部分に全体の時間の1割くらいしか使っていなくて、9割を誰でもできる仕事に費やしてしまう。だから付加価値が薄まって、平均的に給与が下がってしまうという構造になる。それは、企業にとっても働く人にとっても良くありません。
その付加価値をあげる手段として、アウトソーシングというのはとても有益な手段なんです。
なぜか、仕事をアウトソースするとお金を使っているイメージを強く持たれることが多いのですが、それは逆です。既存社員に業務対応させることがコスト節約になるという発想があるように思うのですが、本来レベル10の仕事をできるはずの社員がレベル1の仕事をしてしまっている時点で、それは人件費の無駄遣いなんですね。
ですから、外部のプロフェッショナルに手伝ってもらうだけでも人件費の節約になりますし、間違いなく付加価値の向上になります。
いかに付加価値を上げていけるかというところがこれから事業を拡大していくにあたっての経営課題でもあり、我々ICI石井スポーツが、「Mt.石井スポーツ」として再出発するにあたって取り組んでいくべき重要な取り組みだと思っています。