外注管理を効率化するポイントを便利な管理方法とともに紹介
近年、人件費の削減や生産性の向上を目的に、外注を活用する企業が増えています。
しかし、外注の管理が行き届いていないと、余計に手間や工数がかかりかねないため、管理体制を整えることは不可欠です
そこで本記事では、効率的に外注管理を行うために意識したいポイントを、管理方法とともに解説します。
「もっと効果的に外注を活用したい」とお考えの担当者様は、ぜひ最後までご覧ください。
外注管理とは
そもそも外注管理は、外部委託の際に、発注先の選定から成果物の納品、そして報酬の支払いまでの一連の流れを管理する業務です。
その際には、業務の進捗や品質を、効率的かつ正確に管理することが求められます。
製品やサービスの質、生産性を向上させるには、外注によって発生するコストを最小限に抑えるのが不可欠なため、それを担う外注管理の役割は非常に大きいといえます。
関連記事:外注の意味や委託、請負との違いを解説!業者を外注するメリット・デメリット
外注管理における課題
業務を外部に委託するときには、管理がスムーズに進まないという側面があります。
外注管理の際に発生する課題を、以下で2つ確認していきましょう。
外注先の業務状況を把握しづらい
外注管理の課題として、まず挙げられるのは、外注先の業務状況を把握しづらいという点です。
というのも、多くの場合、外注先の担当者は、自社と離れた場所で作業しているためです。
業務状況をきちんと把握できないと、問題発生時の迅速な対応を妨げることにつながりかねません。
ですから、外注先から進捗を定期的に報告してもらうルールを設けたり、こまめにコミュニケーションをとったりと、業務状況を頻繁に確認できる体制を整えることが大切です。
外注先と連携がとりにくい
外注先とは、面と向かってコミュニケーションをとれる機会が少ないため、スムーズに意思の疎通を図れない点も外注管理の課題です。
外注先とは基本的に、チャットツールやWeb会議などを利用して、遠隔でコミュニケーションをとることになります。
直接コミュニケーションをとるよりも、会話の頻度が減るうえ、情報の共有に時間がかかるため、思うようにやり取りが進まない状況に陥ることもあり得ます。
これが原因となり、双方の認識にズレが生じてしまうと、ミスや遅延といった問題が起こるかもしれません。
そのため、お互いが使いやすいコミュニケーションツールをあらかじめ吟味しておき、定期的に報告の機会を設けるといった工夫が求められます。
外注管理の流れ
外注管理は、どのような流れで行われるのでしょうか?
【外注管理の流れ】
- 外注先と契約を結ぶ
- 発注書を外注先へ送付する
- 外注先の業務進捗を確認する
- 外注先から受け取った成果物を検収する
- 外注先からの請求書を確認して支払いをする
以下で、ステップごとの詳細を紹介します。
ステップ①外注先と契約を結ぶ
はじめに、業務を委託する業者の選定を実施します。
選んだ外注先に、作業内容や納期、報酬などの条件を提示し、合意を得たら契約を締結します。
ここで大切なのは、あらかじめすり合わせた条件を、きちんと書類に明示しておくことです。
後にトラブルに発展しないよう、品質基準や機密保持に関する要件も、細かく記載するのが望ましいです。
ステップ②発注書を外注先へ送付する
契約を締結したあとは、発注書を送付します。
特に、その外注先との契約が下請法に該当する取引の場合は、発注書の交付が法律で義務付けられているので、細心の注意が必要です。
下請法は、発注者側の優越的地位の乱用を防ぎ、受注者の経済的利益を保護するための法律です。
違反すると、50万円以下の罰金に処されてしまうので、必要事項を記載のうえ、発注書を送付するようにしましょう。
無事に発注書の送付ができたら、外注先で業務が開始されます。
参照元:e-Gov法令検索「下請代金支払遅延等防止法第三条(書面の交付等)」
ステップ③外注先の業務進捗を確認する
外注先で業務が開始したら、進捗管理を行います。
前述した通り、外注先の業務状況を把握するのは難しいものです。
「求めていた方向性と異なる作業をしている」「進行が大幅に遅延している」といった問題が発生しないよう、適切に管理できる体制を構築しておきたいところです。
ステップ④外注先から受け取った成果物を検収する
成果物が完成し、外注先から納品されたあとは、品質基準を満たしているかを確認します。
もし、その際になんらかの不備が見つかった場合には、必要に応じて修正や改善を依頼します。
発注内容に問題がなければ、検収とし、外注先に報酬の請求書を発行してもらいましょう。
ステップ⑤外注先からの請求書を確認して支払いをする
請求書の内容に誤りがないことが確認できたら受領し、指定された期日までに報酬を支払います。
支払いが遅れると、外注先からの信用を失い、自社へ不利益をもたらすことにつながりかねないので、支払期日は厳守してください。
外注管理の効率化のポイント
ここからは、外注管理を効率よく行うポイントを解説していきます。
【外注管理の効率化のポイント】
- 明確化した指示内容・スケジュールを伝達する
- 定期的に進捗会議を開く
- 外注先を適切に選ぶ
外注を活用するメリットを最大化するためにも、ぜひ押さえておいてください。
明確化した指示内容・スケジュールを伝達する
外注を効率的に管理するためには、指示内容やスケジュールを明確に伝えることを意識しましょう。
指示をきちんと出すことで、外注先との認識のズレを未然に防ぎ、問題の対処や追加の業務依頼といった対応に追われるリスクを減らせます。
また、スケジュールを明確化しておけば、外注先も期日から逆算して業務に取り組めるので、こちらからの指示は最低限で済むはずです。
このように、指示内容やスケジュールを明確にしておくことが、外注管理の効率化につながります。
定期的に進捗会議を開く
定期的な進捗会議の開催も、外注管理の効率化には欠かせません。
その際は、直接会ったり、オンライン会議を利用したりと、できる限り顔を合わせた状態で意見を交わしたいところです。
というのも、顔を合わせて話をするほうが、外注先との信頼関係を構築しやすく、さらに連携を深められるからです。
気軽に連絡を取り合えるようになれば、詳細な情報もすぐに共有できますし、問題が発生したとしても、早い段階での軌道修正が図れるでしょう。
したがって、業務の進捗を確認する際は、電話やメールだけでなく、定期的に会議を開くことをおすすめします。
外注先を適切に選ぶ
外注管理を効率化するポイントとして、外注先を適切に選定することも挙げられます。
外注先によって、得意不得意や経験年数が異なるので、業務の品質にも差が発生するものです。
適切でない外注先を選んでしまうと、費用に見合った成果を得られない、あるいは連携がうまくいかず問題が発生するといった結果を招くことが考えられます。
ですから、外注先を選ぶ際は、実績や連携体制を確認し、自社が求める品質やスケジュールに問題なく対応してもらえるのかどうかをよく見極めましょう。
関連記事:外注とは?業務委託の違いと業者選びのポイントを紹介
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また、初回ご利用時には、作業の所要時間や納期の見積もりをお出ししています。
外注管理の観点からも安心してご利用いただけますので、まずはご相談ください。
外注管理の方法・ツール
ここでは、外注管理の方法を、適したツールとともに紹介します。
【外注管理の方法】
- ガントチャート
- タイムライン
- ToDoリスト
- PERT
- WBS
自社に合うものを選び、外注管理の効率化を図りましょう。
ガントチャート
ガントチャートとは、プロジェクト管理において、スケジュールや進捗を可視化するために用いられる表のことです。
縦軸には作業内容、横軸には日時を配置し、棒グラフで進捗を表現します。
【ガントチャートを利用できる代表的なツール】
- Excel
- Notion
- Asana
- Jooto
ガントチャートを利用するメリットは、作業計画を視覚的に表現できるため、ひと目見れば容易に進捗状況を把握できる点にあります。
一方で、進捗状況の把握を目的とした表なので、作業に必要な工数を確認できないのがデメリットです。
タイムライン
タイムラインは、プロジェクト開始から完了までの全体的なスケジュールを、時系列順に並べて一覧化した表です。
主に、時間管理を行うときに活用されます。
タイムラインを利用する際は、以下のようなツールが用いられるのが一般的です。
【タイムラインを利用できる代表的なツール】
- Excel
- Notion
- Asana
- Creately
タイムラインを見ると、一つのタスクを実行する時期や期限が明確なので、時間を意識的に使えるようになる効果が期待できます。
また、進捗の遅れやトラブルがあった場合に、その影響を受けるタスクを明らかにして、即座に対策できるのも強みです。
ただし、表上に進捗状況をはじめとする、さまざまな情報を記載するため、データが見づらくなってしまうことがあります。
ToDoリスト
やるべきことを一覧にまとめた、ToDoリストも外注管理に活用できます。
以下のようなツールを用いて、ビジネスシーンだけではなく、普段の生活で使用している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
【ToDoリストを利用できる代表的なツール】
- Excel
- Notion
- Google ToDoリスト
- LINE WORKS
ToDoリストの魅力は、タスクを一か所にまとめることで、作業の漏れ防止や作業量の見積もりができる点です。
一方、タスクの優先度が視覚的にわかりづらいという側面もあるので、利用する場合は、優先すべきものや締め切りが近いものが、後回しになっていないかを確認しましょう。
PERT
PERT(Program evaluation and review technique)は、プロジェクト全体の関係性を図解した表で、“アローダイヤグラム”ともよばれています。
外注管理の場で利用される代表的なツールを、以下にまとめました。
【PERTを利用できる代表的なツール】
- PowerPoint
- Lucidchart
- SmartDraw
- EdrawMax
PERTを活用すれば、複数のタスクをこなしてもらう必要があるときも、そのタスク同士の関係性を容易に把握することが可能です。
タスクに優先順位をつけ、最短で業務を完了するまでの道筋を立てるのに役立ちます。
そんなPERTのデメリットは、細かい進捗の管理には向いていないところです。
各タスクの進捗を管理したい場合は、ほかのツールを利用する必要があります。
WBS
外注先に依頼する内容が漠然としているときは、WBS(Work Breakdown Structure)の利用がおすすめです。
WBSは、プロジェクト全体を細分化するのに使う構成図です。
【WBSを利用できる代表的なツール】
- Excel
- Brabio!
- Redmine
- Smartsheet
大枠しかない依頼内容も、作業を細かく分けて管理できるので、作業の見える化につながります。
業務に関わるすべてのタスクを漏れなく表記するため、細かな進捗状況を把握できるのもうれしいポイントです。
ただし、WBSを利用する際には、すべてのタスクを洗い出さなければならず、手間がかかります。
“外注管理の効率化を図る”という観点からは、利用するシーンをきちんと吟味したいところです。
外注管理では、スケジュールの明確化や外注先の選定が効率化のカギ
本記事では、外注管理を効率化するポイントを、管理方法とともに解説しました。
外注管理は、外注のメリットを最大限引き出すために、重要な役割を担っています。
“明確化した指示内容・スケジュールを伝達する”“定期的に進捗会議を開く”“外注先を適切に選ぶ”といった事項を意識し、外注管理の効率化を図りましょう。
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