保育人材不足の裏には、煩雑な事務作業。CASTER BIZ assistantで保育現場の働き方改革へ
末永 美紀子様、中村 夏恵様、北 弥生様
“子どもたちがより活き活きとより健やかに成長できる地域社会”の実現を目指して、3つの保育施設「ちっちゃなこども園にじいろ」「小規模保育事業ちっちゃなこども園ふたば・よつば」、児童発達支援&放課後等デイサービス「て・あーて(Te・Arte)」の運営をはじめ、医療的ケア児を含む子育てに関する支援事業を行う特定非営利活動法人こどもコミュニティケア。
今回は、代表理事を務める末永 美紀子様と、事務経理担当の中村 夏恵様、保育士の北 弥生様にお話を伺いました。
人材不足の要因の一つは、煩雑で複雑な事務作業
—まずは、CASTER BIZ assistant導入の背景から教えてください。
末永 美紀子様(以下、末永様):CASTER BIZ assistantを導入したのは2017年7月だったので、約2年半前です。
保育士不足が叫ばれて久しいですが、保育施設には、保育士だけではなく経理や事務などのバックオフィス業務を担ってくれる人材も必要です。
私たちのような小規模施設の場合、一つの仕事量は少ないですが、こなして欲しい仕事の種類がどうしても多くなってしまいます。そのため、一人でいろいろとできてしまうような、“なんでも屋さん”じゃないと務まらないところがあるんですね。
加えて、保育は福祉事業なので行政との関わりが深い仕事です。それゆえ、一般の企業に比べて、経理・労務に関する業務が複雑かつ頻繁に発生する大変な仕事でもあります。
当時はこの人材確保に苦労していて、何かいい解決方法はないかと調べる中でCASTER BIZ assistantの存在を知り、「幅広い業務を対応してくれて、なおかつ専門性の高い方を都度アサインしてくれるCASTER BIZ assistantはぴったりかもしれない!」そう思って導入しました。
— CASTER BIZ assistantを導入してみていかがですか?
中村 夏恵様(以下、中村様):事務や経理を担当する私は、非常に助かっていますね。
保育施設の事務は、アナログな書類仕事が多い一方で、例えば会計ソフトはデジタルに移行しているなど、アナログな仕事もデジタルな仕事もどちらもできないといけないんです。今は、不慣れなところや複雑な作業をCASTER BIZ assistantにサポートいただけているので、有り難いですね。
私の場合、経理を担当しているものの専門分野ではないので、不安なところがあるし、間違ってしまうこともあります。そんな時に、専門知識のあるCASTER BIZ assistantのリモートアシスタントさんが経理業務をサポートしてくれるので助かります。時々、「この勘定科目は本来〇〇だと思うので、変えておきました!」なんて連絡をもらえると、本当に心強いなと思いますね。
— 行政との仕事においても、何かお役に立てていることはありますか?
末永様:もちろんありますよ。
保育業界は制度の変化も激しく、変更がある度に私たちも対応が必要です。急遽、行政から書類提出依頼がくることも少なくありません。最近では、「幼児教育・保育の無償化」への対応がありましたね。子どもたち一人ひとりの生年月日を確認して、それによって変わる無償化の範囲内・外を確定させ、金額を計算しました。私たちは医療的ケア児の保育と療育も行っているため、その分報告や集計も多くなります。その対応を乗り越えられたのはCASTER BIZ assistantによるサポートの力が大きかったです。
このように、臨時で対応しなければならない時にも、CASTER BIZ assistantがあれば本業に支障をきたすことなく対応ができます。
どうせ疲れるなら、子どもたちと遊んで疲れたい
— バックオフィス業務以外にも、CASTER BIZ assistantが活用できる場所はありますか?
北 弥生様(以下、北様):はい、現場の保育士も活用させてもらっていますよ。現場からは、手書きのものをデータ化する依頼が多いですね。
例えば、私は保育士のシフト作成や管理も担当しているのですが、パソコンが苦手なので手書きで作成するんです。それをスキャンしてCASTER BIZ assistantに送り、見やすいデータに変換してもらっています。
最初からパソコンでできればいいのですが、どうしても苦手で、手書きのほうが早いし得意なんです。それを自分でパソコンに入力して整えて…なんて作業していたら、何時間もかかってしまいます。苦手な部分をCASTER BIZ assistantにサポートしてもらうことで、業務効率化できるようにしています。
この間は、園の連絡網をデータ化してもらいました。
付箋を使ってミーティングすることも多いので、その様子を写真に撮ったり資料をスキャンしたりしてCASTER BIZ assistantに依頼すると、このようにきれいにデータ化して返してくれます。
多くの保育士が苦労しがちな事務作業で疲れずに済むのは、本当に嬉しいです。保育士の私たちは、どうせ疲れるなら、子どもたちとたくさん遊んで疲れたいですからね。
末永様:私はいつも、「パソコンを使う作業は、どんどんCASTER BIZ assistantさんにお願いしてね!」って言っているんです。
国全体で保育士が足りないと言われていますが、保育士さんへのアンケート調査に目を通してみると、大変な思いをしているのは子どもたちとの時間以外の事務的な作業だという声も多いんです。実際、現場にいてもそう感じますから、保育士さんが苦労している部分を少しでも軽減してあげたいって思うんです。
月によって変動がありますが、CASTER BIZ assistantにはこのように多岐にわたる業務をお願いしています。個人によって苦手なことは違うので、みんながそれぞれ助けられていると思いますね。
残業時間削減、人材定着率向上。CASTER BIZ assistantで保育現場の改革へ
— CASTER BIZ assistantを導入したことで、保育現場にいい変化はありましたか?
北様:保育士の残業時間は減っていると思います。
CASTER BIZ assistant導入以前は、時期によっては21時帰宅の時もあったのですが、現在は閉園の30分後の19時には帰宅できています。長い時間残業しないと事務作業が終わらないということが減り、CASTER BIZ assistantを含めてみんなで協力体制をつくれていると思います。
中村様:バックオフィス面においては、CASTER BIZ assistantに業務をアウトソースすることで、施設環境をもっとよくするために時間を使うなど、他のことに時間を使えるようになっています。
加えて、CASTER BIZ assistant導入以後は、バックオフィス人材の定着率が高まっていますね。先にお伝えしたように、保育事業のバックオフィスは大変な仕事であるがゆえに3年間で何人もの職員の入れ替わりがありましたが、今は安定しています。
末永様:在宅やフレックスなど柔軟な働き方にも対応するためにアナログとデジタルのハイブリッドの組織体制を目指したのですが、その対応に苦労させてしまう部分が多かったかもしれません。
私がみんなの働きを見ていて思うのが、CASTER BIZ assistantを導入したことで意識が少しずつ変わっているということです。
自分ひとりの頑張りで解決しようとせず、みんなで協力する、苦手なことはお願いしてもいい、得意なことで貢献する。業務を切り分けて報告・連絡・相談を行う。そういう小さな意識が、だんだんといい変化に繋がっているのではないかと思うのです。
— CASTER BIZ assistantがさまざまな面でお役に立てて嬉しいです。最後に今後の展望を聞かせてください。
末永様:私はもともと病院で看護師をしていたのですが、当時感じていたのは事務作業の多さでした。そして今は、保育業界にいてそれを上回る事務作業の多さと大変さを痛感しています。
かつてマネジメントを学んだ際、8:2というパレートの法則を知りました。その法則に当てはめると、勤務時間のうち8割は「生産性の低い仕事」「モチベーションが湧かない仕事」をしていると聞いて衝撃を受けました。
先ほど北が言ったように、「どうせ疲れるなら、子どもたちと遊んで疲れたい。悩むなら、保育のことで悩みたい」これが保育に関わる人間の共通の想いです。
この想いを大切にして、仕事の割合を逆転させたいというのが、私たちの挑戦なんです。
「自分の得意を生かすことで役に立って嬉しかった」「やっててよかった」と思える時間の多い職場にしたい。それを助けてくれるのが、CASTER BIZ assistantです。
これからもCASTER BIZ assistantにサポートいただきながら、より働きやすい環境づくりに、ひいては「子どもたちがより活き活きとより健やかに成長できる地域社会」の実現を目指して、取り組んでいきたいと思っています。