オンライン秘書にかかる費用・選び方・コスト削減のコツ

オンライン秘書(オンラインアシスタント)を検討するとき、多くの方が最初に気になるのは「相場はいくら?」「結局、何を頼むとコスパが良い?」という点ではないでしょうか。
ただ、実務で差がつくのは“金額の比較”よりも、短時間でも成果が出るように業務を「回る形」にできるかです。
本記事では、オンライン秘書の費用相場の考え方、選び方、そしてコストを抑えながら効果を出すための運用のコツまで、現場目線で整理します。
オンライン秘書とは
オンライン秘書とは、秘書・事務を中心に、企業のノンコア業務をオンラインで切り出して委託できるサービスです。
日程調整やメール一次対応、資料の体裁調整といった「すぐに手が回らなくなる作業」を、社外のリソースで継続的に処理できるのが基本価値になります。
最近は「秘書」に限らず、人事・経理などのバックオフィス、制作・運用業務まで支援範囲が広いサービスも増えています。
実務では「何でも頼めるか」よりも、どの業務を、どんな形で任せると回るかを設計できるかが重要です。
ポイントは、オンラインでできる/できないではなく、権限・判断・責任の所在をどう分けるかです。
たとえば判断が必要な業務でも、
- 判断基準(OK/NGの条件)
- 例外時の戻し先(誰が判断するか)
- 完了条件(どの状態になれば完了か)
を決めれば「準定型」として外部化できます。
ここが曖昧なままだと、確認が増えて手戻りが発生し、結果としてコストが上がってしまいます。
逆に、依頼窓口を一本化し、完了定義をテンプレ化して運用を整えると、定型業務だけでなく準定型まで任せられる範囲が広がり、導入後の成果(スピード・品質・工数削減)が出やすくなります。
オンライン秘書の業務内容
オンライン秘書で依頼できる業務は幅広いですが、費用対効果が出やすいのは「定型〜準定型」で、頻度が高いものから順に切り出すことです。
秘書業務
日程調整、会議設定、リマインド、出張・会食手配、リサーチ、資料の体裁調整などが代表例です。
“細かいが重要”な作業が積み上がるほど、意思決定や対外対応の時間が削られます。
まずは秘書領域から切り出すと、導入のメリットを最も実感しやすいです。
人事業務
勤怠データの取りまとめ、入退社手続きの事務、候補者連絡、日程調整、求人原稿のたたき台作成など、人事・採用の周辺業務は切り出しやすい領域です。
採用はスピードが命なので、返信テンプレや運用ルールを整えるほど現場がラクになります。
マーケティング業務
ウェビナー準備の事務、顧客リスト整備、配信設定、簡易なバナー作成、ホワイトペーパーの整形、レポート作成の前工程(データ集計・整形)などが対象になりやすい領域です。
「調べる→まとめる→意思決定者に渡す」を型化できると、マーケティング業務は一気に進みます。
メディア運用・管理
記事の入稿、既存記事の差し替え管理、画像の簡易加工、SNS投稿の下書き、コメント一次整理、数値の転記・ダッシュボード更新など、運用の“手元作業”は外部化しやすいです。
運用は「誰が何を見てOKにするか(承認のライン)」を決めると、円滑に業務が進みます。
オンライン秘書の費用相場
オンライン秘書の料金体系は大きく次の3つに分かれます。
- 時間制(時間パック):月◯時間の枠で運用し、必要に応じて拡張する
- 月額固定(業務範囲を定める):業務の種類・範囲で価格が決まる
- 電話対応などの従量課金:月額+件数、分数などで変動する
相場感は「時間単価×必要時間」で捉えるのが基本ですが、実務で見落とされがちなのが、立ち上げ期の“運用設計コスト”です。
具体的には、依頼窓口の統一、完了定義のテンプレ、例外時の判断基準、ツール整備(共有・権限・通知)など、最初に整えるほど手戻りが減り、結果的に総コストが下がります。
オンライン秘書を選ぶ際のポイント
予算で選ぶ
月々の料金だけで比較すると、導入後に想定とのズレが起きやすくなります。
オンライン秘書は“時間”を活用して成果を出すサービスのため、同じ稼働でも、依頼の設計が甘いと確認や修正が増え、消化した時間に対して成果物が増えないことがあるからです。
予算を検討する際は、金額そのものよりも、「月◯時間で何を完了させたいか」を先に決めておくのが現実的です。
- 任せたい業務を棚卸しする(毎日/毎週/毎月で発生するもの)
- 優先度の高い順に成果物を定義する(どの状態なら完了か)
- 完了条件やテンプレを整えて手戻りを減らす
この順で考えると必要な時間の見立てがしやすくなり、「安いが回らない」「高いのに成果が見えない」といった失敗を避けやすくなります。
セキュリティ管理・対策で選ぶ
機密情報に触れる可能性があるなら、認証・認定(ISMS、Pマーク等)だけでなく、運用面も確認しましょう。
チェックの観点は例えば以下です。
- アカウント共有の方法(パスワードの渡し方が安全か)
- アクセス権限の設計(最小権限、退職時の剥奪、ログ管理)
- コミュニケーション/ファイル共有のルール(私物利用の禁止、保管場所の統一)
- MFA(多要素認証)や端末管理の方針
- 秘密保持・教育体制(NDA、セキュリティ研修、監査)
なお、Google Workspace等を使う場合は、作業用アカウントで作成したファイルのオーナー権限など、後から困りやすい論点も出ます。
運用開始前に「誰がどの権限を持つべきか」まで確認しておくと安心です。
対応できる業務内容で選ぶ
対応範囲は、単に「多いほど安心」というものではありません。
重要なのは、自社が切り出したい業務で成果が出る設計になっているか、そしてその業務を継続的に回せる体制・運用があるかです。
対応メニューが広く見えても、実際には「作業だけ」「判断は全部社内」「例外対応が多くて回らない」というケースもあるため、選定時は“任せ方”まで確認するのがポイントです。
たとえば営業の事務を減らしたい場合、単発の作業代行ではなく、
「リスト作成→送付→反応管理→次アクション」までを一連の流れとして設計できるかも重要です。
具体的には、抽出条件・入力ルール・送付テンプレ・反応の分類基準・次アクションの判断ルール(誰が何を決めるか)まで決まっていると、社内の手戻りが減り、営業が“売る”ことに集中しやすくなります。
バックオフィス領域であれば、最初から“全部”を任せるよりも、定型〜準定型を中心に切り出して運用を安定させられるかを確認しましょう。
たとえば「証憑整理」「データ入力」「一次チェック」「取りまとめ」など、前工程を外に出しやすい一方で、例外処理や締め日の運用が曖昧だと品質がブレます。
チェック観点・例外時の戻し先・締め日などを共有し、段階的に範囲を広げられる設計があるかが、選定の分かれ目です。
個人のオンライン秘書は安いが注意が必要
クラウドソーシング等で個人のオンライン秘書と業務委託契約を結ぶ場合、費用を抑えやすい一方で注意点があります。
- 適格請求書発行事業者かどうかの確認が必要なケースがある
- 得意不得意の濃淡が大きく、業務の再現性が担保しにくい
- 再委託等が発生すると実態がブラックボックス化しやすい
- 体制(代替要員、引き継ぎ、品質管理)が属人化しやすい
個人事業主やスタートアップであれば許容できることもありますが、ガバナンス体制が整っている企業ほど、事前の確認が重要です。
オンライン秘書の費用を安く抑えるコツ
コツ①長期契約を結ぶ
オンライン秘書は、立ち上げ期に“整えるコスト”が発生します。
一定期間で運用を安定させたほうが、手戻りが減り、同じ時間でも成果が増えやすくなります。
短期で頻繁に乗り換えると、毎回立ち上げが発生し、結果的に割高になりがちです。
コツ②オンライン秘書の業務時間を短くする
コストを下げる最短ルートは、単価交渉よりも「手戻りを減らして、同じ時間で成果を増やす」ことです。
実務では次の設計が効きます。
- 依頼の入口を1つにする(窓口とタスク置き場を固定)
- 完了定義をテンプレ化する(いつ・何が・どの状態なら完了か)
- 例外処理の判断基準を先に決める(迷ったらどこに戻すか)
さらに、「マニュアルを作ってから依頼しよう」とすると、依頼できずに時間だけが過ぎることがあります。
この場合は、マニュアル作成そのものを依頼し、MTG・タスク共有・動画共有など、やりやすい方法で“回る形”を先に作るほうが、結果的に費用が下がります。
コツ③AI秘書ツールを利用する
AI秘書ツールや生成AIは、オンライン秘書の時間を圧縮する武器になります。
たとえば以下です。
- 議事録のたたき台作成、要点整理
- テンプレメールの作成、定型返信の下書き
- リサーチ結果の要約、比較表のドラフト
- タスク分解、手順書の初稿作成
ただし、AIは最終判断や対外送信の責任を負えません。
AIで下書き→人が確認→オンライン秘書が整形・運用の流れにすると、品質と速度の両立がしやすくなります。
オンライン秘書に依頼するメリット
メリット①コア業務に専念できる
毎日発生する“細かいが重要”な作業を抱えたままだと、意思決定や顧客対応、採用などのコア業務が後回しになります。
オンライン秘書でノンコアを切り出せると、優先順位が本来の形に戻ります。
メリット②採用コスト・人件費を削減できる
採用は成功するまでコストが読めず、入社後も立ち上がりに時間がかかります。
オンライン秘書なら、採用・教育の固定コストを抑えつつ、必要な分だけリソースを確保できます。
メリット③退職・欠員リスクを回避できる
急な退職や産休・育休などで業務が止まるリスクは、どの企業にもあります。
オンライン秘書は欠員時の“穴埋め”としても機能しやすく、事業継続の観点でも価値があります。
メリット④高いスキルをもつ人材に業務を依頼できる
バックオフィスや制作など、一定のスキルが必要な業務も、業務設計と要件整理ができれば外部化できます。
社内に“詳しい人が一人”しかいない状態を放置すると属人化が進むため、標準化の一環としても有効です。
オンライン秘書に依頼する際の注意点
注意点①外注コストがかかる
当然ながら委託費用は発生します。
重要なのは、費用を「削減対象」ではなく、時間を取り戻して成果を出すための投資として設計することです。
月◯時間を何に使い、何を終わらせるかまで落とすと、投資対効果が見えやすくなります。
注意点②対応できない業務がある
対面必須の業務、現物の常時対応、法的判断そのもの(リーガルチェック等)などは難しい場合があります。
ただし「前後工程(整理・管理・取りまとめ)」は切り出せることも多いので、完全に諦める前に分解して検討すると解決策が見つかります。
注意点③自社にノウハウが蓄積されない
丸投げにすると、社内に手順や判断基準が残りません。
対策は、完了定義・チェック観点・例外時の判断基準をテンプレ化し、ナレッジをドキュメントとして残すことです。
オンライン秘書を“実行部隊”にしつつ、運用の型は社内資産として積み上げるのが理想です。
おすすめのオンライン秘書サービス
比較表は要点だけを整理しています。
料金や対応範囲などの詳細は、変更される場合もあるため各社公式サイトでご確認ください。
| サービス(運営会社) | 向いているケース | 公式URL |
|---|---|---|
| CASTER BIZ assistant | 秘書・事務に加えて、バックオフィス/制作まで“回る形”を作りたい | 公式サイトはこちら |
| HELP YOU | 秘書・総務・バックオフィスを幅広く依頼したい | 公式サイトはこちら |
| i-STAFF | 秘書・事務の外部化を検討したい | 公式サイトはこちら |
| My Assistant | オンライン秘書を低価格でスモールスタートしたい | 公式サイトはこちら |
| フジ子さん | 秘書・人事・経理など幅広く依頼したい | 公式サイトはこちら |
| クラウドワークス エージェント | 最短で即戦力フリーランスをアサインしたい | 公式サイトはこちら |
CASTER BIZ assistant
CASTER BIZ assistantは、秘書・事務に限らず、人事・経理などのバックオフィスや制作サポートまで、幅広い業務を“オンラインで回る形”に整えることを重視したサービスです。
2025年11月末時点で、累計6,000以上のアカウント導入実績を誇ります。
単に作業を受けるのではなく、窓口の一本化、優先順位、完了定義、チェック観点まで揃え、依頼が増えても破綻しにくい運用を目指します。
また、セキュリティ面では認証・認定の有無だけでなく、アカウント共有・権限・ログなどの運用設計まで含めて確認するのがおすすめです。
HELPYOU
秘書・総務・バックオフィスを中心に、幅広い実務を依頼できるオンラインアシスタントです。
依頼したい業務の範囲に合わせて進め方を組み立てやすく、まずは手元の定型業務から切り出して運用を整え、必要に応じてバックオフィス領域まで段階的に広げていくこともできます。
i-STAFF
秘書・事務支援を中心に、日程調整や資料作成補助などの定型業務を切り出しやすいオンライン秘書サービスです。
まずは「手元の事務作業を減らしたい」「ルーチンを安定して回したい」といった目的で導入しやすく、業務の型が作れるほど継続的に効率化しやすくなります。
My Assistant
My Assistantは、オンライン秘書をスモールスタートで試したいケースで検討されることが多いサービスです。
月額2.5万円から、日程調整・リサーチ・資料整形などの定型業務をサクッと任せられる設計が特徴で、まずは“手戻りが起きにくい業務”から始めると体感の効果が出やすくなります。
フジ子さん
秘書・人事・経理など、幅広いバックオフィス業務を依頼しやすいオンラインアシスタントです。
業務の切り出しを段階的に広げられるため、まずは定型業務から始めて運用を整え、慣れてきたら準定型まで任せる範囲を拡張しやすいのも特長です。
クラウドワークス エージェント
クラウドワークス エージェントは、670万人超のデータベースからフリーランスを提案し、最短3日で参画できる点が特徴で、企業側はフリーランス個人と直接契約せずに進められる設計です。
急ぎの人材ニーズに対して、相談〜参画後フォローまで一気通貫で支援するスタイルです。
まとめ
オンライン秘書は、「人手不足を埋めるための代替手段」というより、業務を整理して成果につながる仕事へ時間を戻すための仕組みとして活用すると効果が出やすくなります。
費用対効果を高めるポイントは、
①一定期間で運用を安定させること
②完了定義と例外時の判断基準をテンプレ化して手戻りを減らすこと
③定型業務から始めて準定型へ段階的に広げること
の3点です。
「オンラインで任せられる形」に整えたい場合は、まずサービス資料で対応できる業務範囲と導入の進め方(立ち上げ〜運用)、支援体制を把握しておくと、社内での比較検討や稟議も進めやすくなります。

