アウトソースの意味とは?他の用語との違いや利用するメリット、選ぶ際のポイントを解説
アウトソースとは、「外部企業に業務を委託すること」です。自社が苦手とする業務をアウトソースしたり、社内業務の効率化を図ったりできます。リソースの節約が可能なため、コスト削減にも役立つサービスです。
本記事では、アウトソースの仕組みやメリット・デメリット、アウトソースできる業務を解説します。アウトソース先を選ぶポイントも解説するため、導入に役立ててください。
アウトソースとは
アウトソースとは、自社の業務を外部企業に委託することです。外部委託ともいわれるサービスであり、導入している企業や導入を検討している企業も少なくありません。活用する際は、自社で業務を遂行するよりも、高い成果を出してくれるプロフェッショナルに委託することがポイントです。自社にとって必要であっても、比重が低い業務や苦手な業務を任せることで、自社の従業員はコア業務に集中できます。結果として、生産性や利益率の向上も目指せるでしょう。
関連記事:人事労務アウトソーシングのサービス10選と選び方のポイント
アウトソースと混同されやすい言葉との違い
アウトソースと混同されやすい言葉は少なくありません。ここでは、その代表的なものを4つ紹介します。
アウトソーシングとの違い
アウトソースとよく似た言葉に「アウトソーシング」があります。これは、言葉が似ているだけでなく意味もほとんど同じです。ただし、アウトソースは英語で「outsource」であり、アウトソーシングは「out」と「sourcing」が合わさった造語となります
外注との違い
外注は、外部注文の略語であり、外部に業務を委託(発注)するという意味では、アウトソースとはあまり変わりません。業務を委託することを外注と呼び、自社での業務よりも高い成果を目指すことをアウトソースといいます。
派遣との違い
派遣は、人材派遣会社から人材を、自社で働かせる仕組みです。派遣を受けた企業は、契約した業務内容を直接指示して従事させなければなりません。アウトソースは、業務そのものを外部企業に委託するだけです。
営業アシスタント
営業アシスタント業務もバーチャルアシスタントに依頼できます。たとえば、見積書の作成や市場調査、顧客リストの管理、KPI管理などの業務です。営業事務をアウトソースすることで、営業担当者が商談に集中しやすくなります。
BPOとの違い
BPOとは「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」のことです。自社の業務を外部企業に委託するまでは、アウトソースと変わりません。BPOの場合は、業務委託に加えて、経営改善や見直しにも対応します。
アウトソースの仕組みを解説
アウトソースの仕組みは、これまでの社内業務や新しい社内業務を、外部企業に委託することです。委託される業務は、バックオフィス業務やルーチンワークなどが主な内容ですが、いずれも高い成果が期待できます。オンラインのみで、業務を完結するアウトソースも増えており、チャットなどで業務を依頼できるようにもなっています。
アウトソース可能な業務の例
アウトソースが優れていても、依頼できる業務には限りがあります。ここでは、代表的なものを紹介します。
【1】総務
総務の業務は多岐に渡りますが、そのすべてをアウトソースすることは可能です。オンラインのみでのアウトソースであれば、頻繁に送られてくるメール対応などが挙げられます。総務のコアな部分のアウトソースは、リスクがあるため見極めが大事です。
【2】ヘルプデスク
ヘルプデスクは、カスタマーセンターと同じような業務が求められます。ユーザーや従業員からの問い合わせに、対応しなければなりませんが、アウトソースなら高品質な対応を提供できるでしょう。また、応対サービスの改善にもつながる可能性もあります。
【3】人事
人事の業務は、給与計算や勤怠管理、採用業務などです。その多くは、ルーチンワークであるため、アウトソースすれば業務効率が改善されます。人事の主要業務である人事マネジメントに、自社の人的リソースを充てられるのは大きな利点です。
【4】経理
バックオフィスの代表的な業務が経理であり、請求書の作成や記帳などを担っています。専門的な知識が必要ですが、定型化された業務が多いため、アウトソースする企業も会社も少なくありません。コアな部分のアウトソースは、慎重に検討しましょう。
【5】IT
IT業務は、そもそも人材が不足している業務です。人材が確保できたとしても、最先端の技術力を有しているとは限りません。主要なIT業務であるシステム開発や、セキュリティ対策などをアウトソースできれば、安全性と利益を確保できるでしょう。
アウトソースの需要が高まっている理由
IT化や働き方改革などの影響により、ビジネスをとりまく環境が変化しています。企業は、経営の多角化などのために、さまざまなリソースを集めなければなりません。
多様化する業務を自社のリソースだけで賄うことに難しく、賄えたとしてもリスクが高まるためアウトソースを利用します。また、少子化による影響による人材不足も、アウトソースの需要が高まっている理由です。そのため、現在では企業が雇用できる人材に限界があるといえます。
外部にアウトソースするメリット
企業が、アウトソースを利用するのは多くのメリットがあるからです。ここでは、代表的なメリットを紹介します。
生産性が向上する
アウトソースの大きなメリットは、生産性の向上です。ノンコア業務をアウトソースすることで、自社の従業員は、コア業務に専念できます。コア業務は、企業にとって生産性が高く、利益率が高い業務です。
多くの従業員が、コア業務に集中できれば、企業全体の生産性の向上が期待できます。さらに、コア業務に対する従業員の経験値や熟練度が上がれば、クオリティを高めることも可能です。社内でのノンコア業務が多い企業ほど、アウトソースの効果を感じやすくなります。
業務品質が向上する
アウトソースを受託する外部企業は、その業務についてのプロフェッショナルです。プロフェッショナルだからこそ、アウトソースを受託できます。業務を依頼すれば、その業務のプロフェッショナルが業務を遂行するため、これまでよりも業務品質が向上するでしょう。
また、最先端の技術やシステムを駆使して、業務を遂行するケースも少なくありません。自社の従業員のスキルアップも期待できるでしょう。業務品質が上がれば、修正作業も大幅に削減できるため、企業全体の業務のスピードアップも可能です。
コスト削減につながる
自社のノンコア業務などでも、自社のリソースで業務を遂行すれば、人件費や設備投資などのコストが必要です。また、新しく人材を雇用する場合は、採用や教育、給与などのコストも発生します。苦手な業務やノンコア業務に、多くのコストをかけるのは無駄といっても過言ではありません。アウトソースすれば、これらのコストの削減が可能であり、業務品質も上がります。
自社にないノウハウを蓄積できる
アウトソースで業務委託する際には、受託する外部企業と連携を取れるようにしましょう。受託企業は、その業務に関するプロフェッショナル集団です。通常では保有していない専門知識だけでなく、ノウハウも豊富にそろっているでしょう。
連携することにより、専門知識やノウハウの一部だけでも得られるかもしれません。せっかくの機会なので、積極的にコミュニケーションを取ることが大事です。結果として、他の業務にも役立つようなアドバイスを得られるケースもあります。
アウトソースのデメリット
アウトソースには、メリットが多い反面デメリットもあります。ここでは、3つのデメリットを紹介します。
進捗把握が難しい
アウトソースすれば、業務の進捗状況の把握が難しいケースがあります。アウトソース先は外部企業であるため、それを自社の管理下に入れることは困難ですし、そのような契約は非現実的です。そのため、業務がどこまで進んでいるのかが、分からない場合も少なくありません。
自社にとって、進捗状況の把握が重要であるならば、委託契約時に定期的な報告を約束しておきましょう。また、定期的に打ち合わせしたり、定期的な連絡をしたりするなどの対応も必要です。
情報漏洩の恐れがある
アウトソースで、業務を委託する場合は、業務の関連情報を提供しなければなりません。もし、アウトソース先の外部企業の情報管理が徹底できていなければ、情報漏洩リスクが高まります。委託契約の前に、外部企業の情報セキュリティ対策について確認が重要です。
さらに、リスクマネジメントについても、把握しておくと安心できるでしょう。ISMS認証やプライバシーマークなど、セキュリティに関する認証の取得状況を確認することが近道です。
委託する業務に関連するノウハウが蓄積されない
委託先に任せた業務に関連する専門知識やノウハウが、自社に蓄積されにくいケースもあります。
将来的な内製化を考えている場合は、委託契約時に情報共有などを盛り込んでおきましょう。進捗状況の把握も同じですが、自社の業務を委託するため、情報把握や情報共有は不可欠です。
アウトソース先を選ぶときのポイント
アウトソースを検討する際には、自社の業務を洗い出す必要があります。そして、アウトソースすべき業務を慎重に選択しましょう。アウトソース先を選ぶ際には、アウトソースする業務に対しての知識や経験、実績の確認が重要です。
アウトソースの効果についてのチェックも行い、どのようなメリットがあり、どの程度のデメリットがあるのかを確認します。最終的には、自社に適しているかどうかで判断しましょう。
まとめ
アウトソースの需要が高まっており、導入を検討する企業も増えています。IT化や働き方改革、少子高齢化などにより、自社のリソースだけで、すべての業務を賄うことが難しくなっていることが大きな要因です。また、アウトソースには、多くのメリットもがあります。
生産性の向上や業務品質の向上、コスト削減、ノウハウの蓄積などはどのような企業にとっても魅力的です。
アウトソースを検討しているならば、オンライン秘書のCASTER BIZ assistantを利用してください。
2024年10月時点で累計5,000社以上の導入実績がございます。
オンラインであらゆる領域の業務を、優秀なアシスタントがサポートします。