公開日 2024.08.28更新日 2024.10.31

バックオフィス業務と事務の違いとは?効率化するための方法などを解説

バックオフィス業務は、しばしば事務業務と混同されがちですが、実際には役割が異なります。
企業活動を裏方で支えるバックオフィス業務は、フロントオフィス業務を円滑に進めるための重要な支援業務として欠かせません。

 

本記事では、バックオフィス業務と事務業務の違いを詳しく説明します。
また、バックオフィス業務の課題やその効率化の方法についても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

バックオフィス業務と事務の違いとは

バックオフィス業務と事務の違いは、業務の範囲と専門性です。

 

ここからは、バックオフィス業務の具体的な仕事内容について紹介します。

バックオフィス業務とは

バックオフィス業務は、主に会社の裏側で行われる業務のことです。
基本的に直接顧客と接することはなく、業務運営に関わる人事や総務を担当し、ビジネスの運営を円滑にするための基盤を整えます。

 

関連記事:バックオフィス代行とは?依頼できる業務の種類や費用相場を解説

 

フロントオフィス業務との違い

フロントオフィス業務とは、顧客に直接接し、売上を生み出す最前線の業務を指します。
企業の「表舞台」で活躍する仕事がフロントオフィス業務です。
一方、バックオフィス業務は、企業の「裏方」として内部サポートを担当します。

 

【具体的なフロントオフィス業務の内容】

  • 営業(顧客との良好な関係の構築、売上や収益の獲得など)
  • カスタマーサポート(顧客からの問い合わせ対応、苦情対応、アフターフォローなど)
  • マーケティング(広告宣伝、市場調査、商品開発など)

具体的なバックオフィス業務の内容

バックオフィス業務では様々な種類の仕事を扱い、その内容は広範囲に及びます。

人事・労務

バックオフィス業務では、社員の採用から評価に至るまで、「人」に関する業務を担当します。
企業を成長させるためには、人材を育てたり従業員のやる気を高めたりすることが重要です。
バックオフィスの中でも人事・労務は、直接的な利益に関わる仕事だと言えます。

 

【主な人事・労務業務】

  • 採用活動(求人広告の作成、応募者への対応、面接の実施、採用決定など)
  • 教育・研修(新入社員研修、研修の企画・見直し・運営など)
  • 人事評価(従業員の評価制度の設計・運用、評価面談の実施など)
  • 労働時間管理(勤怠管理、残業時間管理、休暇管理など)
  • 給与・福利厚生(給与計算、社会保険手続き、福利厚生制度の企画・運営など)
  • 労務管理:(労働に関する法令遵守、労働問題発生時の対応など)

総務

総務もバックオフィス業務の1つです。
会社全体の業務が円滑に進むように、他部門と連携しながら、さまざまな業務をサポートします。

 

【主な総務業務】

  • 庶務(電話・来客対応、郵便物の発送、備品管理など)
  • 文書管理(文書作成、ファイリング、書類保管など)
  • 施設管理(オフィスビルや社宅の管理、清掃、セキュリティ管理など)
  • リスク管理(個人情報の管理、事故や災害発生時の対応、危機管理体制の構築など)
  • 行事の運営(社内行事の運営企画など)
  • 株主総会対応(株主総会の準備、運営サポートなど)

財務・経理

会社のお金に関する業務を管理し、経営を数字で把握することもバックオフィス業務の一部です。
仕事を進めながら経営の視点を持ち、融資や投資を受けるための準備をすることは、裏方として重要な役割です。

 

【主な財務・経理業務】

  • 経理業務(日々の取引の記帳、請求書処理、支払業務、減価償却の経費精算など)
  • 決算業務(決算書の作成など)
  • 資金調達(銀行借入、事業に必要な資金の調達など)
  • 予算管理(財務戦略の設計、実績管理、分析など)
  • 資産管理(現金・預金・有価証券の管理、余剰資金の使途検討など)
  • 税務申告( 法人税・消費税の申告業務など)

法務

法務に関する業務では、法律の専門家として、企業活動における法的リスクを管理します。
取引に必要な書類作成から、会社にとって非常に重要な株主総会の準備までを幅広く担当します。

 

【主な法務業務】

  • 契約書作成・審査(取引に関する契約書の作成・チェック・修正など)
  • 法令遵守(企業活動が関係法令に則っているかの確認・アドバイスなど)
  • 知的財産管理(特許権・商標権などの取得、管理など)
  • 紛争解決(訴訟やトラブル発生時の対応、弁護士との連携など)
  • コンプライアンス体制の構築(社内規程の整備、社員教育など)
  • 株主総会対応(株主総会議事録の作成など)

広報

広報業務では、企業のブランドイメージを高め、社会との良好な関係を築くための活動を行います。
バックオフィス業務の中で営業に近い内容が含まれ、インターネットを通して直接顧客ともつながる役割です。

 

【主な広報業務】

  • プレスリリース配信(新商品やサービス、企業活動に関する情報のメディア配信など)
  • メディア対応(取材対応、記者会見の設定など)
  • 広報誌・Webサイト制作(企業情報を発信するための媒体の企画・制作など)
  • イベント企画・運営(展示会、セミナー、記者発表会などの企画・運営など)
  • ソーシャルメディア運用(企業アカウントの運用、情報発信など)
  • 社内広報(社内報の作成、配布、社内コミュニケーションによる情報共有など)

情報システム

バックオフィス業務の1つである情報システム関連の取り組みでは、社内システムの安定稼働を支え、効率化と情報セキュリティを確保します。

 

セキュリティシステムの管理は、顧客情報を含むため、会社への信頼に関わる非常に重要な分野です。
そのため、担当者には正確でミスのない仕事が求められます。

 

【主な情報システム業務】

  • システム開発・導入(業務システムの設計・開発・導入・運用など)>
  • ネットワーク管理(社内ネットワークの構築・運用・保守など)
  • セキュリティ対策(サイバー攻撃対策、ウイルス対策など)
  • ヘルプデスク(社員からのシステムに関する問い合わせ対応、トラブルシューティングなど)
  • データ管理(顧客情報や社内データの管理、バックアップなど)
  • IT戦略(最新技術の導入検討、システム改善提案など)

一般事務

一般事務業務では、業務が円滑に進むように幅広いサポートを行います。
最近ではビジネスがIT化しているため、バックオフィスの担当者にはクラウドツールを使いこなすためのパソコンスキルが求められます。

 

【主な一般事務業務】

  • 文書管理(文書作成、ファイリング、書類保管、社内文書や契約書、報告書の管理など)
  • データ入力と管理(各種データの入力や更新、データベースの管理など)
  • 電話・メール対応(電話の取り次ぎや問い合わせ対応、社内外とのメールでの連絡・調整など)
  • スケジュール管理(ミーティングや会議の予定調整、会議室の予約など)
  • 備品管理(オフィスの備品や消耗品の在庫管理、発注など)
  • 庶務業務(郵便物の仕分け・発送、コピーや印刷作業など)
  • 経費処理(領収書の整理、経費精算、請求書の処理など)

バックオフィスと一般事務の違い

バックオフィス業務には人事、総務、財務などさまざまな職種や業務が含まれます。
一方、事務職は主に一般的な事務処理や管理の仕事を行う役割です。
言い換えれば、一般的な事務作業はバックオフィス業務の一部に位置づけられます。

 

つまり、これらは異なる業務ではなく、バックオフィスの中には一般事務も含まれているのです。

バックオフィス業務の課題とは

バックオフィス業務をスムーズに行うことは、会社の成長に欠かせません。
しかし、業務量の多さやデジタル化の遅れなど、多くの企業が共通の課題を抱えています。

 

ここからは、バックオフィス業務の課題について詳しく紹介します。

時期などによって業務量の差が大きい

会計や経理といったバックオフィスの業務は、決算期のように仕事が集中する時期は忙しくなります。
また、新卒や中途採用が活発な時期には、人事関連の手続きも増えます。
正確な書類を作成するためには、かなりの時間と労力が必要です。

 

さらに、法律や規制の変更、経済状況や市場の変化がバックオフィスの業務量に影響を与えるため、どれだけの仕事が必要になるかを事前に正確に予測するのが困難です。

関連記事:繁忙期の人手不足を解消するには?おすすめの対処法を紹介

業務が属人化しやすい

バックオフィス業務は、専門性が求められることが多く、特定の人に仕事が偏りがちです。特に、長期間同じ人が担当することが多く、結果として仕事がその人に集中することがあります。
そのため、もし担当者が病気で休んだり退職したりすると、業務へ大きな影響を与えてしまうでしょう。

 

文書化された手順書やマニュアルを準備しておくことは、属人化を防ぐ方法の1つです。

非効率的な手段で業務をしているケースがある

新しいツールやシステムへの適応が不十分で、バックオフィス業務の効率が悪くなっているケースもあります。
また、部門間の連携や情報共有が不足すると業務の重複や誤解が生じ、結果として非効率的な業務処理が発生します。

 

このような問題を抱えている場合は、バックオフィス業務を効率化するために、全体的な業務プロセスの見直しや新技術の導入に取り組む必要があります。

バックオフィス業務を効率化するメリット

ここからは、バックオフィス業務を効率化するメリットを紹介します。

  • 生産性が上がる
  • コストの削減になる
  • 人的ミスが減少する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

生産性が上がる

デジタルツールやクラウドベースのシステムを活用し作業の自動化や文書の電子化を行うことで、作業工数を減らすことができます。

 

さらに、繰り返しの作業やルーティンワークとなっているタスクを自動化することで、作業時間も短縮できるでしょう。
その結果、バックオフィス業務の生産性が向上します。

コストの削減になる

作業を自動化することで、従業員の手作業が減り、バックオフィス業務に割く人件費を削減できます。
また、書類のペーパーレス化が進めば、紙代やインク代、印刷代なども削減でき、コストを減少できるでしょう。

人的ミスが減少する

これまで手作業で行っていたデータ入力等を自動化・電子化することで、入力間違いなどの人的なミスを軽減できます。
デジタル化された記録やログを使うことで、追跡や管理ができるようになり、データの質が向上します。

バックオフィス業務を効率化する方法とは

ここからは、バックオフィス業務を効率化する方法を紹介します。

マニュアルを作成する

業務プロセスを見直して、各作業のステップを文書化することで、誰が作業をしても同じように進められるようになります。
マニュアルの作成によって、新入社員もスムーズに業務に取り組めるようになります。

ITツールを導入する

プロジェクト管理ツールやCRM(顧客関係管理)ソフト、ERP(企業資源計画)システムなどを活用することで、業務の可視化や自動化が進みます。
バックオフィスのDX化によって、作業の効率化が図れます。

ペーパーレス化・デジタル化を進める

紙の書類をデジタルデータに変換し、電子的に保存・管理することで、物理的な書類の管理コストを削減します。
デジタル化により、必要な情報へのアクセスが迅速・簡単になり、業務のスピードアップと正確さを確保できます。

業務をアウトソーシングする

バックオフィス業務をアウトソーシングすることで、自社のリソースをコア業務に集中させることができるようになります。
バックオフィス全般に特化したサービスであれば、専門的な知識やスキルを持つプロフェッショナルに業務を任せることができます。

 

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  • 事務業務の効率が悪い
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まとめ

バックオフィス業務は企業活動の裏方として不可欠ですが、異なる役割を持つ事務業務と混同されがちです。

 

業務効率化は生産性向上やコスト削減に効果を発揮し、人的ミスの減少も期待できます。
分かりやすいマニュアルの作成や、業務をアウトソーシングすることで、企業全体のパフォーマンスを高めることが可能です。

 

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